オーバーホール(分解掃除)

一般的には4年前後ごと

油切れの状態で使うと、部品が磨耗して最後には動かなくなります。定期的な分解掃除を行う事でより長く、調子良く使い続ける事が可能になります。

機械式時計の場合、一般的には4年前後ごとにメンテナンスが必要になりますが、時計内部に湿気が入り込んだりするようなこともありますので、使用期間によらずオーバーホールが必要になる事もあります。

クォーツ時計の場合、歯車も少なく動作負荷も微小ですので経験的には8年前後、電池交換3回に1回メンテナンスするくらいで良いでしょう。

ただし、使用環境の影響をかなり受けますので、あくまでも目安とお考え下さい。調子がおかしいな、と感じたらご相談下さい。

完全洗浄

劣化した油は、完全に除去洗浄してから新しく注油する必要があります。いかに綺麗するか、が重要な作業なのです。

• 分解
• 洗浄
• 組み立て
• 注油
• 調整
• 検査

といった流れの作業となり、この作業をオーバーホールと呼びます。

1リットルで200万円超え

自動車用高級オイルでも1リットルで2,000円くらいですが、機械式時計に使用するこれらのオイル、歯車軸用2mlで4,000円〜5,000円ほどです。

1リットルあたりに換算すると、なんと200万円を軽く超えます。使用するのは僅かな量ですが、高性能な専用潤滑油です。

機械洗浄で使用される洗浄液も、1リットルあたり3,000円以上のものを数種類使用します。

このような、超高性能な洗浄液や潤滑油を数種類使い分けて機械式時計のメンテナンスは行われます。